web 拍手お礼/戦国無双2
!注意! 最後の最後である意味期待を裏切ります。
前回のあらすじ:魔王の城に魔王はいなかった。
宝物庫へ入るには 最高のセキュリティと 待ち受ける数多の罠を 突破しなければならない!
三成「マジかったるいんですけど」
兼続「こらみつなり。そういうことはRPGのキャラクタは言わないものだ」
左近「かねつぐさんみたいな台詞も、まともなキャラなら言わないですよ」
三成「そもそも、残り時間も少ないのに、そんなセキュリティだの罠だの無茶な設定はどうかと思うのだ」
兼続「仕方が無いなみつなりは。では私の取って置きを出そう」
左近「預金通帳ですか?」
兼続「そんなファンタジーにあるまじきものではない。これだ!」
幸村「あ、何時ぞやの札ですね」(習作1と3をご参照下さい)
三成「そうか、それで空間を超えて宝物庫の中へ移動するのだな!」
兼続「説明の手間が省けて助かる。では行くぞ!」
左近「預金通帳並みにファンタジーにあるまじきものですよそれ!ていうか反則技!」
兼続「(無視)オンベンギリギリナンテイウカソワカ!」
かねつぐは のろいの札を 使った! パーティは 宝物庫へ 移動した!
三成「アレのろいの札だったのか!」
兼続「色々に使えて便利だろう」
左近「そんなまるで便利グッズみたいに!」
幸村「まさか呪われたりするんですか…?」
兼続「まぁ、ちょっと頭痛がしたり、肩が凝る程度だ」
幸村「呪われるんですか!」
左近「そう言われると肩の辺りが重いような…」
兼続「ああ。それは呪いではなくさこんぬに取り憑いている……はっ、あ、いや何でもない」
左近「何ですか!言って下さいよ!!」
兼続「何でもないと言っているだろう。いいな、絶対に気にするなよ…!」
左近「そう言われて気にならない人間が何処にいますか」
三成「それは良いとして、本当にここが宝物庫なのか?」
兼続「…のハズだがな」
左近「華麗にスルー!?」
幸村「でも一応つづらはありますね」
三成「ここでも微妙な戦国設定だな」
兼続「言われないと気付かれないだろうから一応言っておくが、床も畳張りなのだぞ」
左近「あ、本当だ!」
幸村「どうしよう、土足で上がってしまいました…!」
兼続「無双世界でも、別に天守に上がる前とかに草鞋は脱がないだろう」
三成「違うぞかねつぐ。ここはゆきむらの礼儀正しさを褒める所だ」
左近「思わぬところにダメ出しきた!」
兼続「そんな事よりも、あのつづらを早く開けてみよう」
三成「そんな事とは何だ!いいか、ゆきむらはな…褒めて延ばさねばスグに縮こまってしまうのだよ…!デリケートなのだ!」
兼続「確かにデリケートな部分は否定はしない…だが延ばし過ぎると千切れるだろう」
左近「はいはい、それはまた後で話し合いましょうね…って伸ばすの字、違いません?ていうか何、それうどん?」
幸村「皆さんが私のことを話題に…!後でお館様の墓前にうどんを添えて報告しておきます」
左近「アンタもそれでいいんかい」
幸村「そちらかと言えば蕎麦派です。信州人のたしなみですよ」
左近「いやそんな事は聞いてない」
幸村「そうですよね、誰も私のような抜け殻みたいな人間の事なんか知りたくないですよね……
腹切って死のう」
左近「ああもう扱いが難しい御仁ですなアンタも!」
兼続「む、今ゆきむらのネガティブ電波を受信したぞ」(今まで三成と議論していた)
三成「何だと!さこんぬ、1万5千石減給な!」
左近「理不尽!!」
??「貴様ら――!!」
兼続「これは、不義の気配!利に群がる山犬めが…何の用だ」
左近「アンタ本当に露骨に態度変えますな」
三成「良く見れば伊達政宗ではないか」
幸村「政宗殿、お久し振りです」
政宗「うむ久しいな真田幸村。…それはともかく!さっさとつづらを開けんか馬鹿めが!」
兼続「貴様に指図を受ける謂れなどない!さっさと山に帰れ!ハウス!」
政宗「バ兼続こそ海へ帰れ!あと儂を犬扱いするな!」
三成「まあ山に帰るのは後にして、本当に何しに来たのだ」
政宗「だから、誰が山に帰るか!――儂はこのつづらの番人じゃ。いつまでも開けに来んから痺れを切らして出てきただけよ!」
兼続「番犬の間違いだろう。それにたかが待たされたくらいで痺れを切らすなど番犬失格も良いところだな」
左近「ああもう話が進まないんで、開けちゃいましょうよ」
兼続「ふん、どうせ大したものではあるまい。大方、埋めた骨か、何かだろう」
政宗「犬扱いは止めろと言うに!このイカ頭!」
幸村「あの、開けますよ…?」
ゆきむらは つづらを 開けた! 呪文を 手に入れた!
三成「呪文…?何だそれは」
呪文『最終魔法・ユメオチ』が 強制発動!
兼続「ユメオチだと?!それはつまり『全部なかった事になる』究極のリセット技!」
左近「最後の最後に解説来た!」
左近「殿、起きて下さいよ!!」
三成「うーん、むにゃむにゃ…ははは、逃げろ逃げろ愚民共―…ぐー」
左近「その寝言は為政者として間違ってますから!あとむにゃなんて言葉は寝ていたら発しないですよ!!」
三成「……ちっ、寝たふりが効かぬか」
左近「当たり前です。しかしさっきまで熟睡していたのは確かですな。何か夢でも?」
三成「ああ…何か異常にテンションの高い夢を見た…」
左近「左様ですか」
三成「あと、お前の減給は監査方にちゃんと申し付けておくからな」
左近「え!!?左近が何したって言うんですか!!起こしただけでしょう?!」
三成「それとちゃんと肩の、兼続に祓ってもらえよ」
左近「左近の肩に何が?!」
三成「では俺はまた寝る。夕餉の前に起こせ」
左近「ちょ、ちょっと殿!!気になる発言だけ放置して寝ないで下さい!いやそれより仕事して下さいよぉお!!」
目を覚ませば、変わらない日常が待っている。
ここまでお付き合い頂きまして、ありがとうございました!
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