web 拍手お礼/戦国無双2
!注意! とにかくそれっぽいだけのパロディです。
前回のあらすじ:魔王の城は意外と近くにあった。
小次郎「あ、見てよ。あの人たち僕らと同じ冒険者みたいだね?」
武蔵「そこの人たちー!俺を助けると思ってコイツを倒してくれー!!」
三成「うわ、こっち来るぞ…」
兼続「今結界を張った。この中なら多分大丈夫だ」
左近「完全に魔物扱いですね…」
幸村「取り敢えず話だけでも聞いてみないですか?」
武蔵「あ、アンタはまともそうだな!助けてくれ!」
幸村「お二人は仲間ではないのですか?」
武蔵「ああ。俺は元々一人で旅をしていたんだ…そしたらいつの間にかコイツがいて…」
小次郎「嫌だな武蔵。忘れたの?僕たちが出会った日のことを…」
武蔵「いきなり斬り掛かって来やがったんだろ!」
小次郎「忘れられなかったんだぁ、あの時の興奮をさ…武蔵凄く良い顔してた」
武蔵「してねー!」
兼続「そこの異空間二人組、話を戻しても良いだろうか」
左近「かねつぐさんに言われたら相当ですよねぇ」
兼続「二人もやはり魔王を倒しに?」
小次郎「そうじゃないけど、でもここには強い敵がいるって聞いたからさ。レベル上げにも丁度良いしね」
武蔵「レベル上げ、ってお前俺に斬り掛かるだけだろ!」
左近「そんな事して良いんですか?!」
小次郎「え?味方を攻撃って出来るよ?経験値も入るしね」
三成「へえ~え、そんな事で手軽にレベルアップが出来るのか」
小次郎「そうだよ?だから僕は強い人と旅をしてるんだ。僕より強い人を斬って経験値を手に入れて、その人よりも強くなったら殺して次の人を探すんだよ。そうやってレベル上げてきたんだ♪武蔵は今までの誰よりもレベルが高いから、長く楽しめそうなんだよねぇ」
左近「うわ何かこの人ホラー映画よりもタチが悪いし!」
兼続「良いのか?そんな仲間で…」
武蔵「良くないに決まってんだろ!!そもそも仲間じゃねーし!」
三成「いやしかし、とても良い事を聞いた。なあ、さこんぬ」
左近「みつなりさん!視線が怖いですよ!」
幸村「あの、ここって魔王が住んでる城ですよね?こんなに騒いでて気が付かれませんか?」
兼続「侵入した時点で気が付かれているものだろう」
小次郎「大丈夫だよ、だってここ魔王いないもん」
三成「何だと!魔王がいないのに何故『魔王の城』などと紛らわしい名称を付けたのだ…!」
武蔵「いやあのな?魔王は既に倒されてんだよ、ここ」
幸村「え?」
兼続「普通は主人公が魔王を倒して終わりとか、そういうものではないのか?」
小次郎「そんなのとっくに討伐隊がやっつけちゃったよ。まさかたった4人で魔王を倒せると思ったの?」
三成「確かに良く考えるとそうだな。だが、所詮は数の勝利か…!」
兼続「何を言う!義を愛する心は数には屈したりしないのだ!」(ギー!)
左近「えー」
幸村「何だか目的が一気に消え失せてしまいましたね…」
兼続「いや目的ならある」
三成「答があるなら聞こう」
幸村「借金完済、ではないでしょうか」
三成「借金完済?」
兼続「借りたものは必ず返しましょう、という言葉がある…人間が経済社会を営んでいる以上、最も大切な言葉だ」
三成「信じられんな」
兼続「試してみるか?借金を返さなかったばかりに、どうなったのか…」
幸村「多額の生命保険」
兼続「偽装自殺」
三成「そして真相は闇から闇へ、か…知識を得ても全く嬉しく思わん」
左近「お三方、もう気が済みましたかね」
小次郎「お金が欲しいなら、この城のどこかにある宝物庫がまだ見付かってないらしいよ?」
左近「え。本当ですか?!やりましたね、これは有力な情報ですよ!」
兼続「魔王とはいえ、他人の家を勝手に家捜しなどしてあまつさえそれを奪うなど…」
三成「不義、か?だが借金を踏み倒す事もやはり不義だ。それに魔王は死んだ。死人に財宝など宝の持ち腐れそのままではないか。俺たちで有効利用してやるだけのこと」
左近「家捜しはRPGの基本ですが、そこまで露骨に言わなくてもいいじゃないですか…」
幸村「不法行為の正当化って、こんな感じなんですね…」
兼続「ゆきむら。こんな大人の汚い部分など、あまり見るものじゃないぞ。目を瞑ってなさい」
三成「かねつぐ!何を自分一人だけは汚くないみたいな顔をしているのだ!」
左近「はは…ま、宝物庫を探すだけ探しに行ってみましょうや」
幸村「さこんぬ殿、疲れてますね」
左近「最近、どうも齢でね…」
ミッション:魔王の遺産を狙え!
報酬:魔王の遺産(相続税別)