web 拍手お礼/戦国無双2

 

!注意! RPGを装っていますが、ニセモノです。

 

前回のあらすじ:左近は‘さこんぬ’に改名させられた。

 

 

 

左近「殿、ひとつ提案があるのですが」

三成「何ださこんぬ」

左近「…どうしても左近は‘さこんぬ’ですか?」

兼続「それでさこんぬ、提案とは?」

左近「……。攻撃力重視の前衛ジョブをもう一人くらい増やしては如何でしょう?」

兼続「なるほど。さこんぬが壁になって敵の攻撃を一手に引き受ける間に、別の攻撃係が敵を叩くと。そういうわけだな?」

左近「さこんぬは もう このパーティ やめたい」

三成「止めるも何も、まだ何も始まっていないではないか。

   だがまあ、言われてみればこのパーティには4人まで入れるハズだが、一人足りんな」

幸村「あのう…」

兼続「確かに――慶次でも連れてくるべきだったかな」

三成「前田慶次か。奴なら壁にもなりそうだしな」

左近「(あれ、今さっき何か幸村殿の声が?)」

三成「?どうしたさこんぬ。幻聴でも聞こえたか」

左近「いえ、さっき幸村殿の声が聞こえた気がしたので…」

三成「何を馬鹿なことを言っているさこんぬ。幸村が近くにいるのに、俺たちが気付かぬ道理がないだろう」

兼続「そうだぞさこんぬ。現に幸村など何処にも――」

 

 

 

かねつぐが 振り向いた 先に ゆきむらが いた!

 

 

 

兼続「…………あの、」

三成「…………何だ、その、」

左近「…………ホントにごめんなさい。」

幸村「……いいんですよ…気付いてもらえたので、それだけでもう十分ですから…」

兼続「だからそういう儚げな微笑みを浮かべながらそんな事を言われると、そのまま消えてしまいそうで怖いのだが」

幸村「大丈夫ですよ、私にもちゃんと『竜騎士』というジョブがありますから。消えません」

左近「槍が得意な前衛ジョブですな。高い跳躍力とスピードが特徴でしょうか」

三成「だが、俺にはゆきむらを壁にする事など出来んぞ…?」

左近「何この扱いの温度差」

兼続「つまり、さこんぬを囮にして、ゆきむらが敵陣に深く切り込む。我らはそのサポートで良いのでは?」

三成「なるほど!応援したりとか、そんな感じだな?」

幸村「頑張ります!」

左近「(…前衛だけでやっていけるんじゃないかな、そんなんだったら…)」

兼続「後衛二人に、前衛も二人。中々バランスの取れたパーティになったな」

三成「これで――ええと、何をしに行くんだ?」

左近「知らないでやってたんですか!!」

幸村「取り敢えず、旅、ではないでしょうか」

 

 

 

 

三成「仲間も集まった。これで旅に出る準備はもう終わりか?」

兼続「いや待った。装備品を全く揃えていないぞ」

左近「出発地点の町で、一通り揃えられるようですから、見て回りましょうか」

幸村「…それで所持金は足りてるんですか?武器や防具は高いですよ?」

三成「まさか俺たち無一文でスタートしてるのか?」

兼続「そんな事は無い。パーティの共有財産はスタート時にある程度は持ち合わせてあるハズだ」

 

 

 

現在のパーティ:所持金1000両

 

 

 

三成「あぁ、そこは戦国設定」

兼続「Gとかギルとか言われても困るからな。

それで、まずは壁二人の武器だな。1000両では全員分揃えるのは難しい」

三成「何?俺に素手で敵を殴れというのか!」

左近「後衛役が何で前線に出たがってるんですか」

三成「護られるばかりが能ではないだろう?」

兼続「Lv.1の後衛では、そんな台詞は強がりにもならないぞ。非力にも程があるからな」

左近「敵を倒して、ある程度の金額が溜まれば、全員の装備も手に入ると思いますよ?」

幸村「序盤の敵がそんなに大金を落としてくれる保障もありませんが…頑張るしかないですよね」

三成「ゆきむら!さっきから何でそんなに後ろ向きな発言ばかりしてるんだ!」

幸村「後ろなんか向いてませんよ…これが私の自然体ですから」

兼続「何か、微妙に性格が変わったな。それも地味な方向に…大丈夫か?」

左近「(最近ちっとも出番がなくて存在が危ぶまれているからではないだろうか…?)」

兼続「そういうさこんぬも、近頃は拍手お礼以外に姿を見かけないが?

   …ああ、明日は我が身とか?」

左近「うわいきなり心読まれた!」

三成「そうだろう、いきなりやられると吃驚するだろう。俺などはしょっちゅうだ」

幸村「あの、それで、買いに行かないんですか?装備」

三成「そうだぞ!何をこんな所でグダグダしているのだ!」

左近「さっきまでアンタもやってたでしょ、グダグダ!」

兼続「その変わり身の早さは、流石に『商人』だな」

三成「そうだ、俺が買い物に行けば、良い物が安く手に入るのではないか?」

兼続「なるほどな。では任せて良いか?」

三成「ふん、期待していろ…すぐに戻る」

 

 

 

みつなりが パーティから はずれました

 

 

 

幸村「お一人で行かせてしまって、大丈夫でしょうか…?」

兼続「どうしたゆきむら?本人がやる気だったのだから、大丈夫だろう」

幸村「我々4人分の武器と装備を抱えて、非力なみつなり殿がここまで持って来れるんですか?」

兼続「!確かに…今頃は潰れて中身が出ているかもしれん――援軍に行くぞ!」

幸村「はい!」

左近「中身って何ですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

ミッション: 武器・防具の店にいる(潰れているかもしれない)みつなりを救出しろ!

報酬: みつなり 4人分の装備

 

 

 

現在のパーティ

 

 

 

みつなり 商人  Lv.1(買い物中)

かねつぐ 呪術師 Lv.

さこんぬ 戦士  Lv.

ゆきむら 竜騎士 Lv.