web 拍手お礼/戦国無双2

 

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ここではない何処か、今ではない時代――

 

 

 

三成「いきなり何だこのモノローグは」

兼続「ふふふ、気が付いたか」

三成「!兼続っ?!さてはこれは貴様の仕業か!」

兼続「今回は少々毛色を変えて、RPG風味にする事に相成った」

三成「……それをキャラクタに喋らせるのは、正直どうだろうか」

兼続「まぁ、良いではないか。今回は島殿とお前だけではなく、色々出るようだから」

三成「色々…という事は」

兼続「そうだな、何でか知らんがお前が追い回してる幸村も出るな」

三成「…どうしてそう、一々引っかかる言い回しを使うのだ」

兼続「(無視)さて、ロールプレイングという通り、我々は普段とは異なるジョブに就くのだが」

三成「具体的にどういうジョブがあるのだ」

兼続「まずはこの、基本ジョブ一覧から選べる」

三成「ふーん…(ざっと流し見て)…あ、俺勇者やってみたい!」

兼続「待て、ドコの世界に扇を振り回す勇者がいるのだ」

三成「斬新だろう」

兼続「言い忘れたが、今回のルールとして、無双世界での我々から大きく逸脱するようなジョブには就けんのだ。勇者は剣と鎧が装備できる人間しかなれんぞ」

三成「それを先に言え!何か恥をかいた気分になったぞ、今!

で、それだと俺は何になれるのだ?」

兼続「三成の装備からして、最も近いジョブは…『踊り子』か『遊び人』だが、どっちが良い?」

三成「何だそのある意味究極の二択は!しかも違いが良く分からないぞ!?」

兼続「『踊り子』は、踊ることによってメンバーの回復をしたり、敵をステータス異常に陥らせる」

三成「…俺は、敵のステータスを異常にするような踊りを舞わねばならんのか?」

兼続「ならば『遊び人』になるか?」

三成「ていうか、それは本当に職業として成立しているのか?」

兼続「そう言われてもだな。現に存在しているジョブなのだが、ぶっちゃけると、特に役立つアビリティは無いな。戦闘中にコケたりするし」

三成「役立たずは要らんだろう、きっぱりと」

兼続「だが、『遊び人』を経験しないとなれないジョブもあるのだ」

三成「どうせロクでもないものだろう、騙されんぞ」

兼続「『賢者』だ。このジョブは強力な魔法を操り、役に立つアビリティも豊富な上級ジョブだ」

三成「!!――意外と深い世界だな、何事も経験しないと賢くなれんとは」

兼続「それで、どれが良い?」

三成「もっとこう、他にないのか?踊ったりコケたりしないジョブは」

兼続「…そうだな……あ、『商人』とかどうだ?町での買い物が有利になったり、使うアイテムの効果が他のジョブが使う場合よりも高くなるのだ」

三成「――近江の商人か?!俺が近江出身だから!?」

兼続「それが嫌なら踊るか、コケるかだ」

三成「…商人やる」

 

 

 

 

兼続「さて、そろそろ仲間を集めに行くか」

三成「そういえば、兼続は一体何のジョブに就いたのだ?」

兼続「私か?私は『呪術師』だ」

三成「…『商人』と『呪術師』という組み合わせは、あまりに異色過ぎやしないか?

   いやそれよりも!何故貴様だけそんな格好良さげなジョブなのだ!?」

兼続「特技と装備からそうなったのだ、私に文句を言われても困るのだが」

三成「そこは普通に『神官』とかあるだろう、何故あえての呪い系?」

兼続「そこであえての呪い系」

三成「…まぁ良い。しかし二人揃って後衛役なのも確かに心許ないな。

――壁ジョブを見付けるか、なあ?」

左近「そこで左近を凝視しないで下さい。壁ジョブって聞こえは良いですが、思いっ切りアンタらの身代わりでしょうが」

三成「では聞くが、左近。貴様のジョブは何だ?」

左近「『戦士』ですよ、普通に」

兼続「防御力の高い鎧や盾を装備できるジョブの代表例だな」

三成「よし、これで俺たちのバリアーが出来たな」

左近「ぅわあ何の疑問も無くその結論に達しやがりますか!」

兼続「更にパーティ全体の攻撃力不足も補えるし、一石二鳥とは正にこの事」

左近「兼続殿!アンタもフォローのフリして身代わりを全肯定しないで!」

兼続「では誰がか弱い一般市民(私)を護るのだ?!」

左近「呪い屋のドコが一般市民ですか!」

三成「しかし、『商人』は一般市民的なジョブではないか?」

左近「『商人』だろうと、冒険者は基本セルフディフェンスですよ、殿!」

三成「くそう、俺が戦闘で死んだら真っ先に貴様を呪うぞ…島左近…!」

兼続「得意だ、任せろ」

三成「兼続、頼りにしている」

左近「あぁ何か2対1だと分が悪い!」

 

 

 

 

現在のパーティ

 

 

 

みつなり 商人  Lv.

かねつぐ 呪術師 Lv.

さこんぬ 戦士  Lv.

 

 

 

 

 

左近「何ですか‘さこんぬ’って!」

 

三成「名前入力は最大4文字らしくてな、‘さこん’だと一文字足りなくてバランスが悪いのだ」

 

左近「別に良いじゃないですか3文字で!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一行を遠くから眺める影一つ。

 

幸村「(…出て行くタイミングを完全に見失ってしまった……どうしよう…)」