web拍手ログ25/戦国無双2
10月末日。
三成「ちょっと出かけてくる」
左近「おや、殿。もう夜も遅いですが…さては、コレですか」
三成「………。
ここで溜息の一つも吐いてやりたいところだが、お前がオッサン臭いのは既に周知だからな」
左近「………。
たかが小指を一本立てただけで、そこまで貶められる大罪でも犯しましたかね俺は」
三成「まぁ、それはそれとしてだ」
左近「あ、無視された」
三成「とりあえず、行き先だけでも告げておこう」
左近「…何となく予想は付きますな」
三成「そうかそれなら話が早い。告げる手間が省けたというもの。
今夜は…ふっ、俺は越えてはならぬ一線を越えるやもしれんな……」
左近「そうですか。日付が変わる前には帰ってきて下さいねー」
三成「…ツッコミが存在しない世界と言うのも、寂しいものだな…」
左近「殿はこの左近が止めたところで、聞くお耳をお持ちでないご様子ですからな。
とっとと行って、さっさと帰ってきて下さいね。
仕事片付いてないんですから」
三成「………。」
チクショウほんとに帰ってきてやらんぞ、と
駄々っ子みたいな捨て台詞を残し、三成は何処ぞかへ旅立った。
見送り、一息ついた左近の胸中には、嫌な予感しか残らなかった。
もうお分かりかと思いますが、続きます。
web拍手ログ26/戦国無双2
信州、上田にて――
ピンポーン ガチャ…
幸村「はい、どちら様でしょうか」
三成「幸村か…これは好都合」
幸村「三成殿?如何したのですか?」
三成「菓子は要らんから悪戯させろ」
幸村「…はい?」
三成「知らんのか。
この日は訪れた客に対して、菓子でもてなすか、さもなくば客に悪戯されなければならんのだ」
幸村「…!そうだったのですか?!」
三成「そうだ。
だが俺は、菓子など要らん。お前に悪戯がしたい」
幸村「え…!?」
三成「抵抗など無意味だ、大人しくしていろ…っ!」
幸村「え、わっ、み、三成殿、お止め下さい…!!」
(暗転)
左近「――遅かったか…!」
幸村「おや、左近殿」
左近「あの、本当、ウチの殿が毎回毎回ご迷惑をおかけして……もう何とお詫びをすれば…ッ!
あ、コレは近江名物の鮒寿司です」
幸村「これはご親切にどうも…
あ!あの、左近殿にも、菓子は必要でしょうか?」
左近「はい?」
幸村「さっき、三成殿がそう仰っていたものですから…
今日は来客に対して菓子でもてなす日だそうですね!」
左近「………あー、
それで、その殿は?」
幸村「それが…大変、申し上げにくいのですが…
何故かいきなり飛び掛ってこられたために、加減が出来なくて、つい…」
左近「…もしやそこに転がっているのが…?」
幸村「そのままの勢いで背負い投げをしてしまって、先ほどから気を失ったままです。
部下の話では、直に目が覚めるとのことですが…こちらこそ、何とお詫びを申し上げればよいのか…!」
左近「それは正当防衛という奴ですな。問題ありません」
幸村「はあ。そうですか…?
あ、あの、それで、これを…信州名物りんごパイです」
左近「や、これはどうもご親切に」
幸村「三成殿が目を覚ましましたら、我らで責任もって近江まで送り届けますので」
左近「すいませんねぇ、何から何まで…
じゃああの、俺は仕事が残ってるんで」
三成の計画は案の定上手く行かなかった。
左近は安心して、佐和山に帰る事にした。
だが、これで全てが終わったわけではなかった……
もうちょっと、続きそうです。
web拍手ログ27/戦国無双2
三成「…はっ!」
幸村「あ、三成殿!気が付きましたか!」
三成「うむ、何だか天国のような地獄のような気分だ。
しかし何故、背中がこうも痛いのだろうか…?」
幸村「…それは…その、
私が加減を間違えて三成殿を思いっきり投げ飛ばしてしまったからです」
三成「……。
…幸村の戦闘能力を甘く見ていたか…」
幸村「?」
三成「いや、何でもない。
ところで幸村、これから暇か?」
幸村「まぁ、あとは寝るだけですが……何かありますか?」
三成「実は今日の催しは、兼続から聞いたのだ。
これから越後へ向かうのだが、一緒に来るか?」
幸村「…もう、亥の刻ですよ…?」 (夜の11時くらい)
三成「その辺は問題ない。
大人の事情で、移動に掛かる時間はほんの数行だからな」
幸村「行?」
三成「よし、行くぞ、幸村!」
幸村「えぇっ?!」
越後、春日山に来た二人。
幸村「…数行って…」
三成「あっという間であったろう。
よし、幸村。呼び鈴を押せ」
幸村「あ、はい」
ピーンボーン ガチャリ
兼続「…何だお前たちか」
幸村「夜分に失礼致します、兼続殿」
三成「お前が言っていただろう、波浪卯印という奴だ」
兼続「……。あぁ、そんな事もあったな。
ではホラ、これをくれてやろう。二日前くらいの昼飯に色部殿から頂いた笹団子だ」
幸村「あ、ありがとうございます…
(…うわあカピカピだコレ…)」
兼続「用事は済んだだろう、それではまたな」
ガチャン。
三成「おい!いつもと違ってテンション低いのは別に良いって言うか喜ばしいことだが、
その対応は何だ!」
幸村「…真夜中に押し掛けた割には親切な対応であったと思いますけど……」
ドア越し兼続「今は来月の予算案の折衝で全体的に忙殺され気味だ。
本気で相手にする時間が無いので、今日のところはお引取り願おう」
三成「く…!仕事と俺たちと、どっちが大切なのだ!」
ドア越し兼続「普段だったらお前たちと答えるところだが、今現在は仕事を優先させねばならない。
というかこんな問答する時間も惜しいくらいなのだが」
三成「兼続のバカっ!もう知らない!」
幸村「あ、ちょ、三成殿っ?!それ何かの物真似ですか!?」
所詮、子供の行事は大人の事情には勝てないのだ…
走りながら三成はそう思っていた。
(となりの土々呂を知らんのか、幸村…!)
義トリオでハロウィン (ややあっさりと完)
web拍手ログ28/現代BASARA
元就「たった今、思いついたのだが」
元親「おう」
元就「リアル罰ゲームという遊びだ」
元親「…悪ぃ、俺、たった今用事思い出したから帰るわ」
元就「ほう…?何処に帰ると言うのだ?」
元親「ぅわあっ?!放せよ元就っ!
何だってそんな禄でもねぇ事しか思いつかねんだっ!」
元就「未だ何も言わぬうちから禄でもないとは聞き捨てならぬな」
元親「タイトルの時点で禄でもなさがビシバシ伝わってくるだろが!」
元就「その様な戯言、ほざけるのも今のうちぞ。まぁ聞くが良い。
ゲームの内容は、何でも良いのだ。勝敗もしくは順位が決まるものであるならばな」
元親「…おう、それで? (さっさと言わせて終わりにすっか)」
元就「勝者が敗者に対して罰の内容を決めるというのが、リアル罰ゲームの真髄だ」
元親「うん、それで?」
元就「その一例を考えてみた」
元親「うんうん」
元就「戦国武将と同姓同名の人間と5人会うまで帰って来るなとか」
元親「…それって、一生帰って来るなってことか?」
元就「何を言う。
戦国に名を馳せた武将は確かに一握りだが、武将という範囲で探せば数多いるはずぞ」
元親「あー、微妙に現代人でもいそうな名前の人とかいそうだしなぁ」
元就「我個人としては、現代に生きる『伊達政宗』氏を見てみたい」
元親「……。
それお前っていうかここの管理人の願望だろう」
元就「『真田信幸』氏ならば普通にいそうであるな。
この場合、『信之』でも可とすべきであろうか」
元親「普通に無視かよ!」
元就「と、いうわけで探して来い。
夕飯までには戻ってくるのだぞ」
元親「え?」
元就「証拠写真も揃えてこなければ、会ったとは見做さぬ。
では、行って来るが良い」
元親「おい!ちょっと待て!勝敗も順位も決めてねえだろうがっ!!」
元就「人生における勝ち負けで言えば、我は貴様に勝ったも同然であろう?」
元親「ンだそりゃ!?聞き捨てならねぇな――って!
本気で締め出されちまったよ…マジか。あいつ本気なのかよ…
さて、どうすっかな…」
ピンポンピンポン♪
幸村「あ、ちょかべ殿でござる。どうなさったのであろう?」
政宗「晩飯のおかずでも貰いに来たンじゃねェの?」
手近なところから攻める元親
この世界だと5人くらいスグだと思う