web拍手ログ23・無双学園高等部 二年へ組
左近「…あの」
三成「何だ、そろそろHRが始まるぞ」
左近「目の前に微妙に飲み込めない大きさの違和感がある場合、左近はどうすればいいですかね?」
三成「愚問だな、咀嚼して嚥下すれば良いのだ。貴様はまだ顎の力は弱まっておらんだろう」
左近「殿は既に消化しておられるのですか」
三成「ふん、貴様よりは若いからな、まだ柔軟性を失ってはおらぬ。ADMEのうち、AとDまでは済んでいる。
それと俺の事は殿ではなく、『石田君』と呼べ」
左近「良いじゃないですか、殿っていうあだ名だと思えば……ところであどめって何ですか」
三成「知らんのか、『吸収・分布・代謝・排泄』の頭文字だ。テストに出るぞ」
左近「普通知りませんよそんなん」
三成「まぁそういう訳で、今回は学園パロディだ」
左近「今までの一切を無視してきましたね…ていうか何で左近まで学ラン着せられてるんですか。
良い年こいたオッサンの衣装じゃありませんよ」
三成「そんな事を言うなら、俺だってとうの昔に着る権利を没収されたようなものだ。
というか殆どの登場人物は年齢的に無理があるだろう」
左近「いやでも、俺よりは似合ってますよソレ」
三成「うむ。危ういところでセーラー服を着せられそうになったが、よくよく考えてみれば俺の身長は170くらいあるのだ。
似合わない事山の如しで何とか虎口をしのげた」
左近「(ぅわ見たくねー)良かった、殿がそんなん着てなくて」
三成「分かったらとっとと席に就け。そろそろ先生がいらっしゃるぞ」
左近「出来れば左近がその教師役を仰せつかりたかったですね…どっこいせっと」
三成「左近、何だそのオッサン臭い座り方は」
左近「いやだって、この教室が畳張りで机が異様に低いんですもん。
オッサンだったら十中八九この掛け声無いと座れませんよ」
三成「あくまでコレが戦国無双である事を了解してもらうために、教室は寺子屋風だ。
分かりにくければ、そうだな…『忍たま●太郎』の教室風景を思い起こして頂ければ宜しいかと」
左近「殿、誰に向かって話してるんですか」
(SE)ガラリ
秀吉「ほらー皆席に就かんか。HR始めるぞー」
左近「教師役って…太閤じゃないですか、良いんですか」(ヒソヒソ)
三成「秀吉様に学生役などさせられるか」(コソコソ)
左近「しかもめっちゃノリノリですね」(ヒソヒソ)
三成「当人もやる気を出しておられる。それに、下手に学生をさせたら、未成年を傘に着て何をしでかすか…
ああして社会的責任を負わせられる立場の方が扱いやすいのだ」(ボソボソ)
左近「(大変だなぁ)殿も何気に苦労なさっておいでですな」
三成「何、もう慣れた」
秀吉「コラ、そこ何をやっとんじゃ。――今日は初めてのHRだからの、皆の中から学級委員長を決めて貰いたい。
誰か立候補おらんか?ん?」
……。
秀吉「何じゃ何じゃ、皆シーンとしおって。武将たるもの、ここぞと言うときに目立たんと立身出世もままならんぞ?
だが、まぁ謙虚な姿勢も忘れちゃならんな。よし、推薦も良いぞ、誰かおらんか?」
兼続「はい!」
左近「うわやっぱいた!」
三成「それはいるだろう」
秀吉「おぉ!何じゃ、立候補か?推薦か?」
兼続「私は、石田三成を学級委員長に推薦いたします!」
三成「げっ」
秀吉「三成、どうじゃ?こうして推薦されているが…やってはくれんか?」
三成「有難いお言葉です…しかし、」
秀吉「?」
三成「俺は、直江兼続こそが、このへ組の学級委員長に相応しいと考えます」
左近「面倒だから直江さんに押し付けようって魂胆が見えてますよ、殿」
三成「黙れ」
秀吉「ふむ…ワシにはどっちでも構わん。そうじゃな、二人してどっちが良いか決めてくれ。
皆もそれで良いな?」
皆 「意義なーし」
兼続「何だ、三成だったら即決して委員長だったのに」
三成「貴様…まぁ文句はこの際、飲み込んでおいてやろう。どう決めるか…拳が良いか?」
兼続「殴り合いは私の主義に反する。かといって、ジャンケンは単なる確率論だ。
それで決まったら後に遺恨を残すだろう。ここは民意を尊重し、投票して得票数の多い方がなるというのはどうだ?」
三成「別に何の後腐れもないだろう。…しかし、皆の代表を皆で決めるのは民主的だな。それでいい」
兼続「良し、では私は三成を推薦した者として、三成の応援演説を行うとしよう!」
三成「何だと!ならば俺も、お前を推薦した以上はお前に委員長の座に就いて貰わねば困る!」
兼続「と、言うわけで!愛するへ組の諸君!三成こそが委員長に相応しいと思うならば遠慮なく三成の名を書いて投票するのだ!
皆の愛と義で、三成を委員長にしてやろう!」
三成「あえて言おう!兼続こそ、このへ組の委員長にこれ以上ないほどの適任である!皆の力を俺に貸してくれ!
全員で兼続を委員長にするのだ!俺たちならそれが出来る!」
左近「…何だコレ」
投票中
兼続「ふふふ、三成の勝ちは決まったようなものだな」
三成「どうかな、俺の演説に心打たれた者が貴様に投票するだろう」
秀吉「よーし、出し忘れた者はおらんな?開票するぞー」
得票数 三成 15票
兼続 12票
秀吉「はて、こんなに生徒がおったか?まぁいいわ、得票差3で、三成が学級委員長じゃな!しっかりやれよ!」
三成「何だと…!この俺が、負けたというのか…!」
兼続「これは私の勝利ではなく、義の勝利だ!皆、ありがとう!」
左近「いや、だからやっぱおかしいでしょ、コレ」
どうせ学園モノやるなら、これくらいテンション高い方が良いと思った。(特に直江)
web拍手24・無双学園高等部 二年へ組
へ組の委員長は三成に決定した。
三成「えーと、というわけで今から俺がHRを仕切る事になった。議題は、他の委員を決める事だ」
兼続「あぁ、では私は放送委員が良い」
三成「貴様はダメだ」
兼続「何故だ!」
三成「放送委員は、俺がなりたかったのだ」
兼続「三成は既に委員長だろう。お前の志は私が継いでやる。心置きなく委員長するが良い」
三成「…さては兼続、貴様、その為に俺を謀ったのか…!」
兼続「ふっ…理想のみでは何事も為せんのだよ…」
左近「ぅわ、腹黒軍師の顔をこんな所に使って良いんですか。やってる事こんなみみっちいのに」
三成「それと左近はあれだ、美化委員にポストを用意した。精々、校内美化に励むと良い」
左近「選択の余地なしですか!」
兼続「三成、八つ当たりとは不義だぞ」
三成「八つ当たりの元凶が何を言う!」
秀吉「んじゃあ三成、皆が何になったか決まったら後で教えてくれや。ワシは用事があるでの」
三成「え、秀吉様、ドコ行くんですか…っ!」
秀吉「孫市の奴からメールが来たんさ。ダチとして、ワシは(合コンに)行かなきゃなんねぇ…!
可愛い子ちゃん揃いたぁホンマか孫市ィ!」(ダッシュ!)
左近「ありゃー行っちまいましたねぇ。てか、何つう教師でしょうねぇ」
三成「社会的責任を負わせられる大人だと甘く見ていた…!く、合コンなど計算外だ」
左近「で、どうするんです委員長。もうHRグッダグダですけど」
三成「仕方ない、取り敢えず与えられた仕事は全うするとしよう。
各々、ここの黒板に書いた役職の下に名前を書いておいた。これがその人の仕事だ」
左近「皆して選択の余地などないですな…いつの間に書いたんですか」
三成「文官の能力を舐めるな。コレぐらい、出来て当然だ」
兼続「まぁ、私も書くのを手伝ったのだが。半分くらい」
左近「…何気にちゃっかり放送委員が直江さんですね」
三成「それで、左近は美化委員が嫌そうだったので、飼育委員にした。
休みだろうとちゃんと軍馬の世話を忘れるなよ」
左近「この学校、軍馬がいるんですか!?どんな学校なんですか!」
兼続「…さあ?」
左近「さあ、って!」
三成「そんな事気にしていたら始まらんぞ。これはまだ1時間目だ」
左近「1時間目半ばにして既に教師も居ませんけど?!」
兼続「しかも今回は夢オチなどという甘い期待はしない事だ。
卒業まで残り1年と半年あまり、皆で学業に励むとしよう!」
左近「マジですか!天下は、政務はどうなるんですか!」
兼続「安心しろ、何も365日全てを追うわけではない。
いや、実際は通ったり何だりは行われているという設定で、
要所要所のイベントをピックアップしていく様式を採るだろうから」
左近「そんなん聞いたって安心できませんよ」
三成「見苦しいぞ、左近。ジタバタしているのは貴様一人のみだ。腹を括れ、考えるな、感じろ!」
左近「感じたっておかしいでしょうが!こんなの!」
三成「それにあれだ、最近は最低でも高卒くらいの学歴が無いと、何処でも雇ってくれはしないのだぞ!
この大不況を甘く見るな!」
左近「アンタ既に殿様でしょうが!他の皆も!禄だの年貢だので生活出来てんでしょう?!」
兼続「――かくして、若干約一名を除き、皆で高校生活をエンジョイしつつも
武将をやる事に落ち着いたのであった…」
左近「ちょ、勝手に締めに入らないで下さい!!」
兼続「次回の無双学園 二年へ組をお楽しみに!」
三成「あるか分からないけどな!」
左近「見も蓋も無い!」
続きはwebで! (これもwebだけどな!)
web 拍手ログ24.5・現代BASARA
元就「何故我の出番がないのだ!」
元親「イテッ、何で俺を殴るんだ――痛、ごめんなさ…っ!だって俺ら無双の人たちじゃねーし、
そもそもお前大学生だろ…ちょ、何だその凶器!どっから出しやがった!」
元就「この日のために新調した。貴様に餌食第一号の栄誉を与えてやろう」
元親「死ぬって!そんなんで殴られたら俺死んじゃうって!」
元就「案ずるな。これで殴られても死ヌほど痛いだけだ…
名付けて絶対安全拷問装置『フェアリーテイル』」
元親「ンだよその無駄なファンシーさはよぉ!――って、ぎゃあああああっ!!こっち来んなー!」
こっそりとオマケとして載せていました、瀬戸内のグダグダ会話です。
(貧乏性故、そのまま捨て置けませんでした)