web拍手ログ8/現代BASARA
今度はバサラ祭りでお送り致します。(無双は一回休み)
1月1日 AM 2:57――
元就「起きろ」
元親「…何だよ今何時――うわまだ3時じゃねーか朝でもねーよ」
元就「早くせねば、日輪が姿を現してしまう…!」
元親「そんなんお前、一人で見に行けよ…何で俺まで起こすの?」
元就「愚か者!貴様しか車を持っておらぬではないか!」
元親「えー?いつも通りベランダから見てろよ…遠出する意味あんの?」
元就「大いにある。初日の出は元旦にしか見れぬ。我は水平線から昇る日輪が見たい」
元親「…何そのわがままカノジョ発言。
お前だって免許持ってんだろ…キー貸してやっから、ホラ自分で運転して行け」
元就「何を言う。日の出までは車の中で仮眠する故、貴様が運転するのだ」
元親「ふざけんな!」
元就「案ずるが良い。ガス代と朝飯代くらいは出してやろう」
元親「――そういう問題じゃねーよ…」
元就「斯様なわけで。早く起きて支度をしておけ。我は隣の二人を呼んでくる」
元親「あいつら実家帰ったんじゃねえの?」(結局起きた)
元就「大晦日に年の暮れの挨拶をした――よって今日もいるだろう」
元親「何で帰ってねえんだ?」
元就「我の関知するところではないわ」
元親「…まぁそうだろーけどよぉ……それで何であいつらも誘うんだ?」
元就「それで、正月も部屋に篭るのも不健康であるので、真田と初日の出を見に行く約束を交わしたのだ」
元親「――だったら幸村と二人で行けばいいだろうが」
元就「真田は免許を持っておらぬ。我が運転して真田を連れて行くのは何だか癪だ」
元親「お前本当、本音しか言わねえなぁ!――?てことは、幸村と約束したって事は、伊達とは何にも?」
元就「真田が連れて行きたがっておったが。恐らく奴には事後承諾だ」
元親「……ぅわあすっげえおこりそう」
元就「行かないのなら置いて行けば良い」
元親「それはそれで怒りそうだけどな」
元就「まぁ良い。真田には3時過ぎに迎えに行くと伝えてある。そろそろ頃合だ。
――貴様、何をしている?とっとと車を回して来い」
元親「ったく、何を食って生きていたらそんな横柄な子に育つんだろうなぁ?」
元就「…どうした、今日はいつになく反抗的だな?」
元親「ソラお前、寝てそんな経ってねーのにたたき起こされてみろよ?」
元就「紅白歌合戦の結果が、そんなに大事だったか。行く年来る年など、心底どうでも良いであろう」
元親「お前…!そんな暴言吐いて良いと思ってんのか?!
大晦日はな、良い子も夜更かしを許される日なんだぞ!」
元就「我はこの日の為に、昨晩は10時に寝たが?」
元親「……そういや夜に姿見なかったな」
元就「早寝早起きこそが日輪への信仰ぞ!」
元親「…新年早々元気一杯ですねー元就さんは」
元就「そして夜はあまり寝付けなかった…楽しみで…」
元親「コイツ本物だ…」
元就「さて、真田を迎えに行くとするか」
元親「俺も車取りに行かねえと…」
結局元就に引きずり出された元親。隣の二人は起きているのか? (続く)
web拍手ログ9/戦国BASARA(続き)
前回のあらすじ:水平線から昇る初日の出が見たいが為に、午前3時に同居人を叩き起こした元就。
事もあろうに、隣人まで巻き込もうとしていた。
1月1日 AM 3:25――
幸村「明けましておめでとうございます、毛利殿」
元就「真田か、本年も良い年になろうな…」
幸村「伊達殿は、直に降りてくるかと」
元就「車も、今長曾我部が取りに言っておる」
(現在、元就と幸村はアパートメントの下に立っている)
幸村「にしても、今日は晴れると聞いておりまする。初日の出も見れそうでござるな!」
元就「これも日々、日輪に祈りを奉げた結果よ」
幸村「…左様か」(毛利殿の仰る事はたまに分かりかねるでござるよ)
元就「勿論、そうだ」
幸村「あ、伊達殿!」
元就「ようやく来たか」
政宗「来てやった事にまず感謝しろよ…ったくいつもいつもテメェは朝早くに…」
元就「健康的で、良いではないか」
幸村「お嫌でしたら、構わずに寝ていても良かったのでござるよ?」
政宗「…テメエがッ!朝から騒ぐせいで寝れねェんだよ…ッ!分かってンのか、あァ?!」
幸村「す、済みませんでしたっ!」
元就「(何だこの既視感は…)そこまでにしておけ。車が来た」
幸村「ちょかべ殿も、初日の出を見る為に?」
元就「いや、我が叩き起こした」
政宗「お前、何つう暴挙を…」
元就「その為の報酬は用意してある。文句は言わせぬ」
政宗「Ha!そいつァいいじゃねェか。――オイ、真田ァ」
幸村「(凄い睨まれてる…!)な、何でござろうか…?」
政宗「俺に朝飯奢れ」
幸村「な、なにゆえに?!」
政宗「朝っぱらから叩き起こされた迷惑料に決まってンだろ」
幸村「そんな…横暴でござるよ!」
政宗「横暴?これしきで済むと思えよ、真田ァ…それともアレか?今年からおかず一品減る方がお好みか?」
幸村「そ…某、伊達殿に是非、朝ごはんをご馳走したく存じます!」
政宗「Good!ちゃんと言えンじゃねェか、なァ?」
元就「成る程な。そうして主導権を握るか…」
政宗「俺ァテメエと違って、穏健派なんだよ」
幸村「…ドコがでござるかぁ…」
(車から元親が降りてきた)
元親「なぁ、幸村が何か早速涙目なんだけどよ、この短時間で何があったんだ?」
幸村「ちょかべ殿!明けましておめでとうございます」
元親「おう、幸村。今年も宜しくな!」
元就「!日の出まで時間が無いぞ!早く車に乗れ!我を待たせるな!」
幸村「毛利殿…いつの間に車の中に…?」
政宗「つうか、アイツが先に助手席に乗ったら、後部席に俺ら乗れねェぞ?」
(元親の愛車は軽なので、2ドアしかない)
幸村「毛利殿!我らが乗れませぬ故、一度降りて下されー!」
元親「…つうか朝から元気だよな…アイツら…」
政宗「アンタも新年早々、災難な事だな…?」
どうにか出発できた一行。日の出までに海に着けるのか? (続く)
Web拍手ログ10/戦国BASARA(続きの続き)
前回のあらすじ:どうにか隣人を巻き込めた元就。
どこの家庭(?)の事情も、似たようなモノだと知った。
1月1日 AM 6:09――
元就「間に合ったか…!」
元親「流石に、海までわざわざ行って日の出を拝もうとする奴は少ねーからなぁ」
幸村「そうでもないようでござるよ、あちこちに車が見えるでござる」
政宗「馬鹿ってのは、案外多いな?」
元就「伊達、貴様も傍目にはその馬鹿の一人ぞ」
政宗「――認めンのか?」
元就「我はその様な表面上のことに惑わされぬ」
政宗「そうかい」
幸村「しかし、寒いでござるな…」
元親「あんまり暖房上げ過ぎると、車の負担になっからよ…悪ぃけど我慢してくれ」
元就「それに、直に日輪がお出ましになる。そろそろ出て待つとするぞ」
政宗「まだ暗いだろ…それに寒いし」
幸村「外に出ても、あまり変わらぬやも知れませぬ。体を動かしている方が、幾らかマシでござるよ」
元親「…俺ぁ車ン中で良いや。つうか寝かせてくれ」
元就「何を言う。ここまで来て、ガラス越しに日輪を拝むと申すか…?そのような暴挙はならぬ!」
元親「えー?!」
幸村「き、きっと毛利殿は皆で見たいのでござるよ……多分」
政宗「確信ねェなら、言うなよ」
元就「何をしている?もう空が白み始めたぞ」
幸村「あ、本当でござる!…伊達殿も、外で待ちましょう!」
政宗「マジかよ…」
元就「日輪よ…っ!」(走り出す)
幸村「待って下され毛利殿!」(追いかける)
元親「ぅわさぶっ!車の中と変わんねーって誰が言ったんだよ!?」
政宗「…ウチの同居人」
元親「あ、元就がコケてら」
政宗「写メしとくか」
元親「幸村が海の中に落ちたぞ」
政宗「………。」
テンションが低い眼帯二人。そして全員で無事に初日の出を迎えられるのか? (続く)
web拍手ログ11/戦国BASARA(続きの続きの続き)
前回のあらすじ:日の出前に海に着いた一行。
幸村は、自力で海から這い上がった。
1月1日 AM 6:34――
元就「おぉ…日輪…!」
幸村「…毛利殿…そろそろ車に戻られては…?」
元親「あーなっちまったら、あと30分くらいは待たねーとな…」
幸村「30分も…!」
元就「日輪…」(周囲の雑音が耳に入っていない)
元親「元就あんなだし、俺らだけ先にどっか行くか」
幸村「どこかとは?」
元親「…そこにコンビニ立ってたから、あの中で時間潰すとか?」
政宗「結局毛利待ちだしな。いいんじゃねェの?」
幸村「確かに小腹も空いて参りましたな」
元親「つーワケで、俺らちょっとコンビニ寄って来るからなー」
元就「日輪よ…!」(聞いてない)
政宗「行くならさっさと行こうぜ?ココ寒ィんだよ」
1月1日 AM 8:29――
元親「元就ーそろそろ行こうぜ…」
元就「日輪よ…!」
政宗「さっきと格好変わってねェな…」
幸村「良く見て下され伊達殿。太陽の角度にあわせて、体の向きを変えているようでござるよ」
政宗「植物かよ」
元親「おーい、元就?もういいだろ」
元就「………騒がしい奴らめ。大人しく日輪を拝めぬか」
幸村「毛利殿が戻ってきたでござるよ」
元就「戻ってきたのは貴様らであろう」
幸村「?」
元就「?」
元親「ま、これから神社寄って初詣に行こうぜ。折角外出たし」
元就「ならば、良い神社がある」
元親「リサーチ済みなのか」
元就「うむ。天照大神を奉る神社でな…」
元親「やっぱりそれ関係か!」
政宗「…ドコでも同じだろ、行くならさっさと行って、早く帰ろうぜ」
幸村「そうでござるな…ちょかべ殿、毛利殿。行くならば早い方が良いのでは?」
元親「こんな所でグダグダするよりマシか…元就、場所分かってんのか?」
元就「日輪の加護さえあれば問題ない」
政宗「…何だその根拠」
元親「じゃあ、行くか」
(神社を目指して、1時間後)
元親「…元就」
元就「どうした?」
元親「お前の言うとおりに取り敢えず進んでみたけどよ…神社なんて見えねーぞ?」
元就「妙だな。夢に出てきた神社は、確かにこの角を左だったのだが…」
幸村「夢でござるか?!」
元親「マジかよ!…幸村お前地図読めるか?」
元就「貴様、我を信用しておらぬのか!?」
元親「信用なるかよ、ンな夢オチなんかよぉ!」
幸村「…えーと、今はこの辺であるから…一番近い神社は……どう行けば良いのか…」
元就「長曾我部…真田は地図の見方が分からぬらしいぞ。地図を逆さまに読んでおる」
元親「ホントだ――伊達は…?」
元就「寝ておる」
元親「………。
貸せ、幸村。やっぱ俺が見るわ」
幸村「済みませぬ…」
元親「まず今、俺らココだろ?で、神社は…どれだ」
元就「コレであろう」
元親「ここで良いよな…一番近いし」
幸村「良いのでは?」
元親「よっしゃ、行くか!」
(神社を目指して、2時間後)
幸村「あ、あれ鳥居では?!」
元就「ようやく着いたな」
元親「ちゃんと駐車場もあるみたいだな…にしても、元日なのに人少なくねえか?」
元就「それでも神社に違いあるまい」
幸村「伊達殿、神社に着いたでござるよ!」
政宗「…近ェところでデカい声出すなよ」
元就「さて、並ぶとするか」
幸村「…それにしても人が少ない…むしろ誰もおりませぬ。もしかしてやっていないのでは…?」
政宗「元日だぜ?神社だろ、今が稼ぎ時じゃねェか」
幸村「神社が…稼ぐ…?」
元親「ま、並ぶ時間が短いのは良んじゃね?」
(取り敢えず、お参りしておく一行)
政宗「…やる事やったし、帰るか」
幸村「おみくじも無かったでござるな…」
元親「運勢なんて紙一枚で決まるモンじゃねーだろ?気にすんなよ」
元就「――む、見よ…この神社、今年の2月に移築するので休業と書いてある」
政宗「どーりで…
しかもココ、安産祈願の神社じゃねェか?」
元親「うわー…野郎が4人で、何しに来たんだ、って感じだなオイ」
幸村「今年のこの先が思いやられますな…」
結局この4人はグダグダな一年になる事が分かった、年の初めだった。 (完)